HI-MATIC F

 

HI-MATIC F

 

紫白 症状

2010年11月に動作確認時、X接点にフラッシュを接続しても点灯しなかった。シュー接点を持つフラッシュをシューに装着する場合は、ちゃんと点灯する。
尚、所有している他のHI-MATIC F(白)にはX接点が無く、この問題は生じていない。

 

紫白 推定原因

軍艦部内の断線か?接触不良か?

 

 

対策記録 (2014年1月)

 

手順

1.
フラッシュ用のX接点、シューの配線、接触を確認するために、軍艦部を取り外します。
まず巻き上げレバーから。取り付けビスはカニ目ですから、緩めるのには金工用ケガキコンパスを使います。キズ付けない様に最新の注意が必要です。

 

手順

2.
巻き戻しノブの外し方は簡単です。
フィルムカートリッジ用のシャフトにほってある溝に時計ドライバーを突っ込み、ノブを反時計方向に指で回します。<

 

手順

3.
シュー部分の飾り板(押し上げ機構も兼ねている)を外します。
マイナスの時計ドライバーでこじって浮かせ、後ろ方向にずらします。傷つけない様に注意が必要です。

 

手順

4.
ここまでで5本の隠しビスが確認できますので、これらを外します。巻き戻しノブの裏に1本、シュー飾り板の下に4本です。さらに後部にも固定ビスがあります。

 

手順

5.
もう1本、右側こも固定ビスがありますので、外します。

 

手順

6.
ここまでに軍艦部から外した全部品です。

 

手順

外した軍艦部です。

 

手順

7.
軍艦部を外す時に「ポトリ」と言う音とともにシャッターボタンが落下しました。シャッターボタンは本体と軍艦部に挟まれているだけでした。
軍幹部外しの時には注意しないと、シャッターボタンを構成する3部品は紛失する恐れがあります。

 

手順

8.
軍艦部を裏返して電気的に問題無いかどうか確認します。

 

手順

X接点とシュー接点とは黒いリード線でしっかりつながっています。又、腐植やゆるみの形跡もありません。

 

手順

9.
軍艦部に問題が無いとなると、本体との関係を疑わざるを得ません。
写真の左側にX接点につながる電気接点があり、この接点へは本体の下からのリード線がつながっています。
又、シュー接点へは、電気的な信号線はつながっていません。
と言う事は、このカメラのフラッシュ点灯信号はX接点に入り、そこを経由してシュー接点に入っていると言う事になります。
 
電気的には問題無い様ですから、X接点使用時とフラッシュ接点使用時の機構上の問題、違いによる可能性があります。そこで注目したのが、黄色矢印のレバーです。

 

手順

拡大して見ます。これは何でしょう。シュー装着時にはこのレバーがシューの足で押し込まれている様です。
そう言えば、これまでのX接点でのフラッシュ点灯の確認は、リード線でつないだフラッシュを手で持って行っていました。
もう一度組み立てて、シューにダミーのフラッシュを装着しておいてX接点でのフラッシュ点灯確認テストをやってみる事にしました。

 

手順

10.
シャッターボタンをちゃんと組み込まなくてはならないので、上下をひっくり返してドッキングしています。

 

手順

11.
ドッキング後のシュー部。
話題のレバーはしっかりと存在を主張しています。

 

手順

12.
全ての部品を組み付けました。
シュー部は、こんな感じです。

 

手順

13.
改めてX接点でのフラッシュ点灯の確認テストを行いました。
 
もちろん、ダミーのフラッシュをシューに装着しました。その結果、無事にフラッシュ点灯しました。どこも壊れていなかったのです。使い方を知らなかったのが原因でした。

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