HI-MATIC

 

HI-MATIC

 

紫白 症状

2018年動作確認時に、フラッシュが点灯しなくなっていた。

 

 

紫白 推定原因

X接点ラインでの断線か接触不良

 

 

 

修理記録 (2018年9月)

 

手順

 
確認用のフラッシュをX接点に接続した写真です。この状態でシャッターを切っても点灯しません。

 

手順

1.
X接点を目視確認する為に、底カバーを取ります。
固定ビスは2本です。

 

手順

底カバーが取れました。目視とテスターでの導通確認では、X接点からリード線への接続は問題ありませんでした。
リード線の行き先をさらに追う必要がありそうです

 

手順


鏡胴を取り外して、その中まで追います。
しかし、この発想が今回の修理の間違いの始まりでした。
 
2.
とっかかりは、軍艦部カバーの取り外しです。
巻き上げノブ押さえの飾りビスは、ケガキコンパスを使って外します

 

手順

巻き戻しノブは、フィルムカートリッジ用のシャフトにほってある溝にピンセットの背中を突っ込み、ノブを反時計方向に回します。

 

手順

巻き戻しノブの下には、カバー固定用のナットが有りますので、これもケガキコンパスで外します。

 

手順

巻き上げノブの下にもカバー固定用のナットが有りますので、これもケガキコンパスで外します。

 

手順

ファインダー取付け用のビス2本も、軍艦部を固定しています。これを取り外せば、軍艦部カバーは外れます。

 

手順

3.
軍艦部カバーを外し、前側皮の一部をはがします。
今回は、ドライヤーで熱してはがしてみました。
 
皮の下から、セレン部取付け用のビス2本、鏡胴部取付け用のビス4本が見えてきます。これらを外します。
シャッターボタンに貼り付けてある皮も外します。皮の下にあるビスを外すと、シャッターボタンが取れます。

 

 

手順

シャッターボタンの取付け部品2本にもネジが切ってあります。この部品はマイナスドライバーで外します。

 

手順

4.
取り外しした鏡胴部です。

 

手順

最前面の飾り板をケガキコンパスで外します。

 

手順

続いて、前球部を外します。

 

手順

鏡胴前側面の小さなネジ2本を緩めて、リング状のカバーを外します。

 

手順

リング状のカバーを外すと3個のワッシャが見えます。

 

手順

ワッシャ3個を外して固定してあったリング状のカバーを外します。
見えてきたのは、絞りをコントロールする円板状の部品2枚です。

 

手順

ワッシャ3個の相手部品は、円板状部品の手前側のものを鏡胴に固定するビスも兼ねますので、これも外します。

 

手順

2枚の円板を外しました。見えてきたのは、速度設定、セルフタイマーを搭載したメカユニットです。
3本のビスで鏡胴に固定されています。

 

手順

ビス3本を外してメカユニットを外します。

 

手順

更にビス4本を外すと、黒色の部品が外れます。
と同時に、直径2mm程度の鉄球が落ちてきました。これは何だー。判りません。

 

手順

気を取り直してX接点からのリード線をたどります。鏡胴は裏返しにします。

 

手順

確認しにくいので、黒色のフードとチャージ用の部品を外します。これでリード線の状態が良くわかります。断線は無しです。

 

手順

リード線の先端を確認すると、どこにもつながっていません。リード線をつなぐ相手と思われるピン(バネ、樹脂筒とセット)は鏡胴から簡単に外れます。

 

手順

このピンとリード線を接触させると問題解決なのでしょうか。接触させてみます。

 

ピンとリード線を接触させておいてフラッシュをX接点に接続し、ピンの反対側をボディに落としてやるとフラッシュが点灯しました。ようやく原因にたどり着きました
半田付けします。

手順

 
半田付け後は、分解と逆の手順で組み立てていきます。
右の写真の状態まで組み立てた時、重大な事に気付きました。鏡胴裏側の黒色のフードとチャージ用の部品を外せば今回の問題は解決でき、鏡胴前側をバラす必要は無かったのです。後の祭りです

 

手順

メカユニットまで組み込んだらフラッシュを接続し、問題解決を確認します。

 

手順

さらに、メカユニットまで組み込んだ状態で本体ボディに組み付けます。

 

手順

本体ボディとのドッキングでは、セレン部とのギア連結と底部でのメカ結合に注意を払います。
右の写真はセレン部とのギア連結の状態です。(AE用のレバー位置を上にしています)

 

手順

右の写真は底部でのメカ結合の状態です。

 

手順

鏡胴前側の組立を再開します。
しかし、絞りコントロールの円板2枚がちゃんと組み込めません。ビスやレンズユニットをしっかり締め込むと絞りリングが動かなくなるのです。
コロンと落ちてきた2mm程度の鉄球の使い方が判らないままなので、とりあえず絞り設定リングが回転出来る状態で次の作業に移りました。前球はゆるゆるです。

 

戻る

ページトップへ

 

コーナー